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スクーターとスポーツバイク、どっちが安全? [オートバイの話]

スクーターは、その安全性において、スポーツバイクよりも
勝っている。そして、今後の安全装備の開発は、スクーター
を中心にすすめられるだろう。

 

前回の記事 ライディングブーツの安全性 に対しては、
何人かの方々からメッセージを頂戴した。
内容は、賛否両論いろいろだったけど、
そのなかで、「スクーターがスポーツバイクよりも安全である
というのは本当なのですか?」
というものがあった。
私の記事の主旨からすると、「そこにツッこむのはおかしい
のではないか。」という気もするけど、面白い見方であるので、
今回の記事のテーマとして、取り上げさせていただこうと思う。
 
 
私は毎年、仕事の関係で 人とくるまのテクノロジー展
という展示会を見学に行く。東京モーターショーのような
華やかさはないけれど、クルマが好きな人にとっては、
とても興味深いし、ためになると思う。
まあ、私は仕事の関係で、2~3社のブースに顔を出すだけなんだけど。
で、ついでに二輪関係のブースにも、自分の趣味で立ち寄るのだけど、
2007年のヤマハのブースで、面白い技術が展示されていた。

ヤマハASV-3(新エアバッグシステム搭載研究車両)
出所:ヤマハ発動機 


衝突実験の様子  出所:ヤマハ発動機


 

前回の記事でも書いたけれども、オートバイの全出荷台数の
6割をスクーターが占めており、いまやオートバイの主流は
スクーターである。そのことは、メーカー各社における商品開発
にも明確に影響しており、エアバッグシステムをはじめとする
安全装備に関しても、現在はスクーターを中心に開発が
すすめられているようだ。

オートバイにおける衝突時の安全性の確保については、
そのペースは遅いながらも、メーカー各社で開発は続けられている。
このような情勢を考えると、近い将来、クルマと同じように、
オートバイでもエアバッグシステムの搭載が常識となるだろう。
そして、それが搭載されるのは、ライダーとハンドルとのあいだに
燃料タンクがないか、あるいはスペースに余裕があり、
フロントスクリーンを備えているスクーターが中心となると
みられるのである。
そういった意味では、今後はスクーターの安全性がますます
向上するものと思われ、ネイキッドやアメリカンといったスポーツ
バイクに乗る人というのは、“命知らずの変わり者”扱いされる
ようになるのかもしれない。
 
 
スクーターとスポーツバイクを比べると、ふつうに考えても
スクーターの方がずっと安全である。スポーツバイクでは、
走行中、ライダーの脚はむき出しだし、エンジンの上にまたがって
いるようなものだから、転倒したらエンジンが脚の上に
乗っかてしまって、一連托生となってしまう。
それにくらべて、スクーターはエンジンの上に座っているような
状況であるから、転倒時に脚が車体の下敷きになる恐れも
スポーツバイクに比べると、はるかに小さいといえよう。

一方で、スクーターはタイヤが小さいので、直進安定性がよくない。
また、エンジンが後方にあるから、コーナリング時における破綻も
唐突にやってくる。前が軽いから、横風にも極端に弱いし。
そういった意味では、安全とはいえないのではないか、という
見方もできる。それは、ある程度事実であり、私はスクーターで
スピードを出して走る気には、とてもなれない。
けれども、それは限界近い速度域で走る際に問題となるのであり、
そうでないのなら、ライダーにとってスクーターの安全性は高い。
つまり、スクーターはスポーツバイクにくらべて、「安定性」では劣る
ものの、「安全性」では勝るという見方が妥当であるといえよう。
 
安定性と安全性。そのどちらを選ぶか。
 
現時点においては、ユーザーの好き好きということになっている。
が、そのうち、エアバッグなどの安全装備の装着が義務づけられる
ようになると、スクーター以外のオートバイはメーカーが発売を自粛
するようになるか、あるいは発売されたとしても、任意保険料が
べらぼうに高い、ということになるのかもしれない、と思うのである。
スポーツバイクは、趣味として割り切って乗るならそれを選択する
のもありだけど、多くのユーザーは安全なスクーターを選ぶという
時代になるのだろう。

ということで、今日の記事のまとめであるが、スクーターと
スポーツバイクを比べると、スクーターの方が安定性では劣る
けれども、安全性では勝る。そして、安全性に関しては、
メーカーにおける開発がスクーターを中心にすすめられていること
から、今後、ますますスクーターの方が有利になってくるだろうと
思われるのである。

 
 

ところで、スポーツバイクであっても、安全性の高いオートバイ
というものはできないのだろうか。走行中、ライダーの脚が守られ、
エアバッグシステムの装着も可能なタイプの車体というものは
ないのだろうか。
いまとなっては、ご記憶の方も少ないだろうけど、こんな車種が
あった。


パシフィックコースト  出所:本田技研工業㈱

パシフィックコーストは1990年に発売され、アメリカとかヨーロッパ
ではそこそこ売れたみたいだけど、日本国内では、さっぱりだった。
当時の日本では、レーサーレプリカからネイキッドに移行する
過渡期であり、このオートバイの「ツーリング時における快適性と
安全性の向上」みたいなコンセプトは受け入れられなかった
のである。まさに誕生するのが早すぎた、というべきであろう。

いまだと、そこそこ売れるかもしれないな、と思う。

燃料タンクはダミーだから、そこにエアバッグシステムを搭載し、
さらにはHFT(自動変速機)を搭載したらどうか。
デカスクよりは安定しているし、安全性も高いということで、
一部のユーザーからは支持されるのではないかと思うのだが、
いかがであろうか。