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姶良市の白金酒造さんを見学させていただいた [ツーリング情報]

鹿児島県姶良市 (あいらし)にある焼酎の蔵元、白金酒造 (しらかねしゅぞう)さん
を見学させていただいた。


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白金酒造株式会社
http://www.shirakane.jp/


2010年12月20日の午前10時ごろ、私は鹿児島市から鹿児島空港にむかって、
自転車をこいでいた。その日の17:45発の飛行機で、東京に帰るため、
空港まで自走したのである。
国道10号線の鹿児島~姶良間は、交通量がハンパなく多いうえ、
歩道も路側帯もなくて、自転車にとっては非常にきびしい環境であった。
私は何度も危ない思いをして、やっと姶良市にさしかかった。

ここから、しばらく、旧道を行く。
クルマの数が減って、ほっと一息つきながら走っていると、
焼酎の蔵元があった。
歴史を感じさせる重厚な石造りの建物から、芋焼酎のいい香りがしてくる。
自転車をとめて、建物の写真を撮っていると、
中から女性の社員の方が出てきて、
「よろしければ、見学していかれませんか。」
と、声をかけていただいた。

なんだか、気さくな会社である。

私は沖縄で、オリオンビールの工場の前を通りがかった時も、
「見学していきませんか」と、声をかけられた。
お酒のメーカーというのは、気さくな会社が多いのだろうか。
それはともかく、見学そのものは、どこでも無料だろうけど、
見学させていただいて、そのまま、はい、さようなら、というわけにもいくまい。
すすめられる商品を、1本くらいは購入するのが礼儀というものであろう。
自転車の旅で、割れやすい瓶モノの商品を購入するというのは、どうしたものか。
少し考えてしまったけど、結局、私はお誘いをうけて、見学させていただくことにした。
芋焼酎の製造工程について、興味があったからである。


で、その芋焼酎の製造工程であるが、簡単に紹介させていただくと、
 ①米を発酵させて、1次もろみをつくる
 ②蒸したさつま芋を加えて、2次もろみをつくる
 ③蒸留する
 ④熟成させる

の4段階であった。

①の米を発酵させて、1次もろみをつくる工程は、日本酒とほぼ同じ。
②の2次もろみをつくる際、芋を加えるのが芋焼酎、麦を加えるのが麦焼酎である。
③の蒸留および④の熟成が、焼酎の製造における大きな特徴であろう。
要するに、焼酎は蒸留酒なのであるが、蒸留するのに直接熱するのではなく、
水蒸気を発生させて吹き込むということになっているようだ。
このあたり、素人が文章で書けば、きわめて簡単になってしまうけど、
酒造りは大変繊細で、ノウハウのかたまりのような工程の連続である。
私は、「夏子の酒」を読んで、ちょっと知っているだけだけど。(笑)

蒸留により得られた原酒は、土に埋められた大きな甕(かめ)に入れられ、熟成される。
白金酒造さんは、鹿児島でも指折りの歴史ある蔵元のようで、
とても丁寧な酒造りをされておられるように思われる。
鹿児島弁の飾らない説明に、モノづくりをされておられる人の誇りを感じた。


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歴史を感じさせる石造りの蔵

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2次もろみ (芋を加えて発酵させている工程)

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蒸留工程
 いちばん左が蒸気を発生させる樽。真ん中が原料を入れた樽で、
 いちばん右が焼酎の蒸気を冷却する樽であるということだ。


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蒸留されて出てきた原酒

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熟成させるための甕 (かめ)




ひととおり、見学させていただいたあと、それでは、という感じで、
事務所に案内され、製品を試飲させていただいた。
出していただいたのは、「石蔵」という製品であった。
白いラベルと黒いラベルの製品があり、両方、飲ませていただいた。
正直いって、私自身は、焼酎の味はよくわからない。
が、どちらも芋焼酎とは思えないほど、クセがなく、
さっぱりした味わいで、ほのかな甘みさえ感じ、美味しかった。

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本格焼酎石蔵の白ラベルと黒ラベル
                          写真出所:白金酒造


私は、白いラベルの製品が美味しいと思ったので、そう言った。
が、女性社員の方は、なんとなく黒いラベルの製品を薦める雰囲気だ。
私は、「どちらの評価が高いのですか?」と、はっきりと聞いた。
すると、やはり、黒だという。
黒麹というものを使って仕込んだものということで、香りが強く、コクがある。
たしかに、そうかもしれない。

少し、考えてしまったが、やはり、私は自分が美味しいと感じた白いラベルの
製品を1本、購入させていただいた。720ml入りで、2100円であった。
黒いラベルの製品は、芋焼酎を飲み慣れた鹿児島の人にとっては、
コクがあって美味しいのかもしれない。が、焼酎を飲み慣れていない人にとっては、
白いラベルの製品の方が、マイルドで美味しく感じられると思われる。



ということで、今回の記事のまとめであるが、
鹿児島県姶良市の白金酒造は、とても美味しい焼酎をつくっており、
歴史を感じさせる良心的な蔵元である。
製品は、ネットなどでも入手できるから、
機会があれば、試してごらんになるといいと思われる。


別れ際に、私は、「いいお仕事ですね。」と言った。
女性社員の方は、「え、そうですか?」と言う。
私は、「ええ、人がモノをつくっているという感じがして、なんだか、
とてもいいお仕事だと思います。」と言った。
女性社員の方は、「よくわかりませんが、自分が飲んでいいと思うものを、
おすすめできるという点では、まあ、いいかな、と思います。」と言った。
なるほど、と思った。