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国道8号線、こまったもんだよね [旅情報]

テレビ東京の「ローカル路線バスの旅」で、国道8号線
が出てきたのだが。


1月3日土曜日に「ローカル路線バスの旅」第19弾、
大阪城~兼六園(金沢)編が放映された。
番組のなかで、3日めに太川さんたち一行は敦賀(つるが)から
福井方面にむけて北上しようとするのだが、あいにく、
この区間はバス路線がつながっていないため、
8kmほど歩くことになってしまう。そして、国道8号線に
むかうのだが。

敦賀のバス案内所で、窓口の担当者が国道8号線を
歩くことをすすめたとき、私は思わず、
「ムリムリ。」
とつぶやいてしまった。じつは私も以前にあそこを通った
ことがあり、状況を知っていたから。


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国道8号線 敦賀トンネル

国道8号線のあの区間は、自転車、徒歩の旅をしている者に
とっては、ひとつの鬼門である。
まずは、トンネルが非常にせまい。太川さんたちが通行を断念した
敦賀トンネルは、昭和30年代に完成した古いトンネルであり、
幅員は6メートルくらいしかない。
トンネル内は大型車同士がすれちがうのも神経をつかうほどである。
しかも、歩道がなく、あそこを通ろうとする歩行者、自転車にとっては、
まさしく命がけ。できれば、通らない方がいい。

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国道8号線 敦賀トンネル~道の駅河野のカーブ区間


その先のカーブが連続する区間も同様である。太川さんは、
「これ、危険だと思いますけど、どう?」
と言っておられるが、まったく同感である。
あそこは幅員がせまいうえ、Rのちいさなカーブが連続するので、
見通しがわるい。雨などの悪天候で視界が悪いときに、
自転車や歩行者が通行するのは、自殺するようなものである。

結局、太川さんたちは、敦賀トンネルと、その先のカーブ区間
については通行を断念。ロケ車による移動となった。
ナイス判断であったと思う。
また、正直にあのシーンを放映したテレビ東京もナイスであった。
視聴者が、太川さんたちと同じコースで旅をしようとして、
あの区間を歩いたりしたら、危険だから。そういった意味では、
テレビの放送として、いい情報提供であったと思う。



じつは、あそこは昔から交通の難所なのである。
太川さんたちが歩いたのは、杉津(すいづ)のあたりであるが、
すぐ近くには、かつて北陸本線が走っていた。
あそこからの眺めは「杉津の眺望」といわれ、
日本海を見下ろす、景色のいいことで有名なポイントであった。
しかしながら、断崖絶壁と急勾配がつづく区間であるのと、
冬は積雪により、たびたび除雪が必要になる難所であったため、
1962年に開通した北陸本線の新線では、あそこを避け、
南側を北陸トンネル(約13.9km)により、一気に抜けている。

が、国道8号線は、あいかわらず海岸沿いの断崖絶壁の上を
を走っている。ひと桁番号の幹線国道とは思えない区間であるが、
新潟、金沢、福井といった北陸の主要都市と京阪神をむすぶことから、
トラックの通行量も多い。
ほんとうに困ったものである。
自転車、徒歩の旅人は、できればあそこを通るのは避けて、
国道305号線(しおかぜライン)か、あるいは旧北陸本線の廃線跡
を利用した県道207号線に迂回した方がいいだろう。

県道207号線には、旧北陸本線の古いトンネルが残っており、
なかなかおもしろいところである。勾配も鉄道であったことから、
2.5%までに抑えられており、自転車、歩行者にとっては楽勝である。
現在の北陸自動車道の杉津パーキングエリア付近に、旧杉津駅が
あったのだが、そこからの眺めは秀逸である。

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県道205号線に残る旧北陸本線のトンネル  出所:Googleマップ



ということで、今回の記事のまとめであるが、
ローカル路線バスの旅第19弾で放映された敦賀付近の
国道8号線は、幅員がせまいトンネルとカーブが連続する
危険な区間である。自転車、徒歩の旅人は、できれば通らない方がいい。
国道305号線(しおかぜライン)か、旧北陸本線の廃線跡を利用した
県道207号線に迂回する方が無難だろう。


ところで、今回のローカル路線バスの旅 第19弾で、
太川さんが選んだルートは、私にとっては意外であった。
私もバスに詳しいわけではないが、JTBの時刻表によると、
岐阜県の郡上八幡(ぐじょうはちまん)まで行けば、
そこから牧戸、高山、白川郷を経由して、
金沢に行けることは確実だから、まずは大阪から岐阜を
めざすのかな、と思ったのだが。

第14弾の名古屋~禄剛崎(ろくごうさき)と、一部の路線が
カブってしまうから、あえて北陸経由にしたのかもしれないけれど、
確実性に欠けるし、女性タレントさんに長距離を歩かせるのは、
あまりにも酷である。率直な感想として、北陸経由のルートで、
よくぞ、金沢にゴールできたものだと思う。
まあ、太川さんたちの選択にまかせることにより、
ああいった難所に入り込んでいってしまう不確実性というか、
ゆるさが、あの番組のおもしろいところなのだけど。



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